ムリ、ムラ、ムダ
業務マネジメントの中心は業務の流れ、業務フローです。工場におけるラインを想像していただければイメージしやすいと思います。
この業務フローの天敵は、ムリ、ムラ、ムダです。
すなわち、どんな仕事(業務)であれ、ムリをして進めることはできます。しかし、仕事でムリをすると、作業の進捗などがでこぼこになり、仕事にムラができることになります。そして、仕事にムラができると、結果的にムダになりやすいのです。
これは工場の生産ラインで想像するとわかりやすいと思います。例えば、今日はムリをして1時間多くラインを動かし、1時間分多くの生産をするとします。そうすると、1日あたりの生産量が1時間分多くなり、その分のムラができることになります。この1時間分のムラは工場内で在庫となり、その分の在庫スペースや消費した生産資材の金利負担分などのムダが生じることになります。また、1時間分の残業手当もムダに含まれるでしょう。
あるいは、年配の方がムリをした場合を考えてもいいかもしれません。年配の方であっても集中力は落ちていませんので、1日とかであればムリはできます。この場合、もちろん日々の進捗にはムラができます。しかも、年配の方は若者に比べて体力的に劣りますから、これを続けると集中力そのものが低下します。その結果、その後の多くの時間がムダになる(結果としてみれば生産性が下がり、ムダが生じてしまう)ことは否定できないでしょう。
このように考えると、ムリ、ムラ、ムダがないように、日々淡々とムリをせずに、一定のペースで、工場の生産ラインを動かす、あるいは仕事をこなしていくことが結局のところ一番効率的ということになるのです。
ムリ、ムラ、ムダはホワイトカラーのオフィス業務でも日々たくさん生まれています。しかし、実はこれが見えにくい。見えていない。だから、気付かないのです。